チョット笑える話

チョット笑える面白い話〜バス運転手編〜 2004/03/06
 短い期間であったが、路線バスの運転手の勤務を遂行中、ある老紳士の乗客 からこんな質問を受けたことがある。
「運転手さん! 省線のS駅に行くにはどのバスに乗り換えればいいのかね?」
 大正から昭和初期の純文学には度々登場する「省線」という単語。勿論現代で は死語。その後に定着した「国鉄」という言葉も、今の松坂世代の若者には通用 しないかも知れない。ちなみに、「国鉄」の後の名称は「E電」、「JR」として今日に 至っている。
「お客さん! 今どき”省線”なんて言葉、ウチのオヤジだって知らないよ」
「そんなことはオレにもわかっているさ、昔の俗語で運転手をからかうのがオレの 日々の楽しみなんだ」
 今、松本清張の「砂の器」を読み返している。新書の初版が1961年だから、連 載当時は私が誕生する遥か以前になる。冒頭から登場するある俗語が私の頭を 悩ませている。「トリス・バー」とは一体どんな公衆居酒屋なんだろう。久しぶりに 読書なんぞをしていたら、その老紳士を思い出したのでコラムに書かせてもらい ました。




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